2007-12-20から1日間の記事一覧
思春期の娘ふたりとの、ふきげんさに満ちた日常を描きつつ、思春期の不安定さの正体を暴き出そうと(?)する快作エッセイ。 ふたつめかみっつめのエッセイで、娘が自分に生えてきた陰毛を「ちん毛」と呼んでいるという下りにはショックを受けた。言葉が変質…
死体の描写から、自分の死に対する想いや恐れへの自然なスライド。金井作品には、常に「死」がつきまとっていると思う。目白モノ以外は。
三時ごろだったろうか。ふにゃんふにゃんという、聞きなれてはいるものの夜中に聞くと少々耳障りな声で目を覚ますと、例によって花子が枕のすぐそばに置いたワゴンの天板の上からこちらを見下ろしていた。すぐに起き上がり、どうした、と声をかけ、まだ早い…