わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

終了/鱶鰭

 休みだから寝よう。少しでも寝溜めしておこう。そんな気持ちで床に就いた。二時を回っていたかもしれない。が、七時には目覚めた。五時間寝たことになる計算だ。平日、特に忙しくないときは一時過ぎに寝て、六時に起きる。五時間睡眠ということになる。土日だからといって睡眠時間が伸びるわけではなく、まして寝溜めなどできないらしい。そんなことを考えつつ花子にゴハンを与え、書斎でちょっと横になってみた。ぼんやりとした睡魔が来た。眠いのだが、意識はある。意識がいいかげんになっていると書いたほうが正確か。時々途切れる。おかしな声が聞えてくる。外部からの空気振動ではない。おそらくはイメージの中だけで存在できる音だ。夢の中の音、と書けばわかりやすかもしれない。だが夢は見ていない。見ているかもしれないが、中途半端だ。脳が片足だけ夢の世界に足をつっこんでいる。もう片方の足は、現実の側でしっかりと踏ん張っている。
 
 十二時、恵比寿へ。イートインできるパン屋で昼食をとってから、画廊「ギャルリカプリス」へ。カミサンの個展の最終日。今日もたくさんのお客様が見えた。様々な偶然の中で出会いが生じる。つくづく世間とは狭いものである。いや、世間が狭いと感じているぼくの感覚自体が間違っているのかも知れない。人間関係はどんどん広がる。その広がり方を狭いと感じるか、広いと感じるか。 
 夜はヒーラーのゆうりさん、ご主人と食事。恵比寿の某中華料理店でフカヒレを食す。つのる話を、いろいろと。ゆうりさんとは先週の月曜に会ったばかりだというのに、それでも話題が尽きることはない。
 
 古井由吉『仮往生伝試文』。算術を使う男の「ほうけほうけ」な人生と往生。