わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

富岡多恵子『動物の葬禮|はつむかし』

「雪の仏の物語」読了。現実と幻想、あの世とこの世、大人と子ども、信仰と無信仰、肉と骨、などなど。様々な対立要素が、「即身仏」という存在を中心に蠢いている。そんな作品。地域社会全体の救済をテーマにしたかったのだろうか。しかし、作品が最後に着地するのは「個人」である。