常に仮名から漢字へと変換しながら言語を操る日本人にとって、言語のもつ意味の解体は、危ういほど近くにある。
古井さんの近年の作品では、言葉の意味が、というよりも、生命そのものが、解体されかかっている。解体され、あの世とこの世の境界線も曖昧なままに、生きる。あるいは、死を見つめる。それを、描く。その描くという行為の中には、意味の解体という危うさも含まれているのかもしれない。
- 作者: 古井由吉
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