わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

揺れる色彩

 六時五十分、花子にせかされ目を覚ます。身支度をしているあいだ、ずっと足下をうろうろしつづけていた。うれしいのか、それとも文句をいいたいのか。
 午前中は某食品メーカーのパンフレット。時間が空いたのでシャツにアイロンをかけた。最近はオフとオンの境目がなくなりつつある。休日の仕事は当然だし、平日に遊ぶこともある。
 午後から外出。駅からほど近い場所にあり、墓地と境内を中央線で分断されてしまっている真言宗のお寺は、八重桜が盛りを迎えている。久々におがむことのできた青空のもと、淡い八重が固まりながら咲く中に、別の木から咲いた桃よりも濃く鋭い色をした花びらの八重が混じり込む。つい先日までハゲていたイチョウの木は、枝の先々に黄緑色の葉を茂らせはじめた。葉はイチョウ独特のパラシュートの側面図みたいなカタチにはなっているもののまだ小さく、木を覆うほどにはなっていない。しかし、小さくても太陽の光はしっかり受けとめられるようだ。黄緑色が、風にゆられて輝く。光が揺れる音が聞こえたような気になる。揺れているのはイチョウだけではなく、境内全体の色だと気づく。色彩はみだれながら調和し、全体でひとつの大きな光を織りなしている。それが、陽射しの強弱や風の流れ、そしてそれを見るぼくの視線に応じて微細に、あるときは大きく揺れる。なるほど、モネはこの様子を描きたいと思ったに違いない。
 八丁堀へ。某インテリアメーカーで打ち合わせ。終了後、デザイナーP氏の事務所に顔を出す。偶然なのだが、インテリアメーカーのオフィスから、20メートルほどしか離れていないのだ。
 帰社/帰宅後は、午前中とは別の食品メーカーの会社案内など。
 夜、テレビを見ながらひざの上に乗ってきた麦次郎のメクソとハナクソを取った。メクソよりハナクソのほうが大きかった。しかし、メクソのほうが黒光りしていた。ハナクソの色は、意外に淡い。