わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

小川国夫『止島』

「未完の少年像」。戦後数年経ってからの話だろうか、精神障害者施設で文学について講演してほしいと依頼された主人公は、戦争体験を織り交ぜながら書くことの孤独について語る。講演後は、スタッフとともに命の価値について語り合う。人は、なんのために死ぬべきなのか。このようにダイレクトに書かれているわけではないのだが、そう読めて仕方ない。「なんのために生きるべきなのか」とは読めない。

止島

止島

随筆集 夕波帖

随筆集 夕波帖

或る聖書 (1973年)

或る聖書 (1973年)