第六章読了。なぜタロットカードから音が鳴り光の輪が浮かんだのか。なぜ黒人女性は絵を見せられたのか。なぜ黒人女性の身体に穴が空いたのか。そしてなぜ洞窟が爆発したのか。これらのわけがわからん展開が、実は一人の奇妙な科学者の探求心によって、最後にきれーいに一つにつながる。
科学者カントレルのしていることはマッドサイエンティストと狂気の現代美術家を足して二で割ったようなことばかりでさっぱりわけがわからないのだが、なぜか嫌悪の気持ちは起こらず、むしろ読んでいて興味をそそられ、感動すら覚える。おそらくその理由は、カントレルの好奇心と行動があまりにピュアだからなのだろう。ピュアゆえに想像力と探求心が暴走してしまうのだが、ピュアゆえにそれが最後にはキレイにおさまってしまう。そんな感じ。
- 作者: レーモンルーセル,Raymond Roussel,岡谷公二
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2004/08
- メディア: 新書
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