六時起床。昨夜は昼に食べたかき揚げそば定食が重かったのか、風邪気味だったところ出かけて突然冬に逆戻りしたかのような花冷えで悪化させてしまいそれが消化器系に来たのか、よくわからんが猛烈に胃が重くなり、吐きそうになってしまった。ひとまず絶大な信頼を置いている大正漢方胃腸薬を飲んでとっとと寝てしまったのだが、朝にはすっかり恢復できたようで、胃は軽そうで、吐き気もない。しかし、だからといって目覚めがよかったわけではなく、もう少し寝ていたいという気持ちとかなり闘った。起きなければ、という義務感が勝ったようだ。夕べ、入りそびれていた風呂へ。朝風呂は気持いいと言うが、我が家の風呂には窓がないので朝日や風を感じたり緑を眺めたりすることはもちろんできず、したがって朝だろうが夜だろうが、あまり関係ない。ただ、目覚めたばかりの体にぬるめの湯はとても優しく作用するようで、その点だけは朝風呂のよさがわかった。
仕事。某大学広告、某アミューズメント企業企画。陽がくれるまで書斎にこもりっぱなしだ。新年度は得意先のほとんどが外部に気持ちがいかなくなるので、メールも電話も極めて少ない。そのぶん集中できるわけだが、意識が途切れるのも早い。気分転換に新聞を読んだりポータルサイトやツイッターを覗いたりするが、三週間前に強く感じていた人と人のつながり、共通の危機意識から生まれた連帯感は一気に薄れ、なかには心があたたまるエピソードもあるものの、批判めいた情報や当事者叩きばかりが横行するようになってしまった。危機に対して懸命に努力する人たちへの敬意は消え、その手法への疑問、姿勢への疑問、「もしこれがなければ」「もしこうしていたら」という根本的な疑問、そんなものばかりが目についてしまう。もっとも、今国民が直面している諸問題のうち、助け合いの精神だけで解決できるものは少なくなりつつある。信じるしかない、任せるしかない、頼るしかない。そんな状況のなかで、人々の心が荒れはじめている。信じられない、と考えてしまう気持ちはよくわかる。だが、それでも信じなければならない。信じるしかない。そう思うぼくは、お人よしだろうか。
日没後、散歩へ。スーパーは、ほとんどの店舗が二十時くらいまで営業するようになった。店先は暗いが、店内は必要最低限ではあるものの、それなりに灯は灯っている。節電のペースがつかめてきたのだろうか。消費電力を切り詰める、の一点張りではなく、使えるのなら、ありがたく使おう、それが消費者の心を明るくするための第一歩だ、そう考える経営者が増えはじめているのかもしれない。個人的には、震災前の照明の明るさには戻りたくない気分だが、もう少し明るくてもいいのだろう。
夕食は豚肉と野菜の蒸し物であっさりと。
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