ここに描かれている未来の少年たちは、絶望という言葉も、恨みという言葉も、おそらくは知らない。現代の言葉でいえば身体障害者なのだろうが、彼らの毎日を紹介するドキュメンタリーを観たときとはまったく異なる感情ばかりがわきおこる。同情ではない。悲嘆でもない。共感でもない。彼らに希望を見いだしたわけでもない。しかし、妙に力強い。これが生きるということなのだろうか…そう思った矢先に、作者は読者をあっさりと裏切る。黙示録的傑作。うん。
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/07/07
- メディア: 雑誌
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