2015-08-30 磯崎憲一郎『電車道』 読書日記 小説 日本文学 湯治場に逃げた男は、そこで縁あって電灯会社の役員の職を得るが、仕事そっちのけ(?)で、そこで出会った結核療養中のイギリス人女性に夢中になる。まだ結核が不治の病だったころの話だ。男は彼女の回復を願い、あれこれおせっかいを焼くのだが、彼女は男が東京への出張後、東海道線の事故で五時間ほど車両に閉じこめられている間に…。 過剰に文学的になることのない、飾らなくて統制された几帳面な文章で、几帳面に、そして淡々と、男の行動が描かれている。 電車道 作者: 磯崎憲一郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/02/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (8件) を見る 磯崎憲一郎の作品はこちら。