語り手の「僕」の母への愛情と死への恐怖が、過剰気味に装飾された文体で語られる。文化的背景が違うのでわかりにくい比喩があったりして、ちょっと読みすすめるのがしんどくなるレベル。「僕」の繊細な感受性や真理の揺れみたいなものが巧みにつづられていて、優れた表現ではあるのだけれど。
庭、灰/見えない都市 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集2)
- 作者: イタロ・カルヴィーノ,ダニロ・キシュ,米川良夫,山崎佳代子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2009/09/11
- メディア: 単行本
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