「群像」2018年5月号掲載。
文字通り、小説の起源について。読み進めるうちに、小説という文学形式がヴェーバーの『プロテスタンティズムと資本主義の精神』と関わりがある、というよりも、ピューリタンの信仰のかたちと近いということに、そして資本主義の成立と深い関係にある、ということがわかる。世界初の小説と呼ばれているらしい「パミラ」という作品、ちょっと読んでみたくなった。ご都合主義的な、強引な物語展開らしいが。
そういえば大澤さん、昨日の朝日新聞の書評コーナーに『プロテスタンティズムと資本主義の精神』を紹介していたな。「〈世界史〉の哲学」の連載を読んでいる人はみんなニヤリとしただろう。
[第1巻 メロドラマ] パミラ、あるいは淑徳の報い (英国十八世紀文学叢書)
- 作者: サミュエル・リチャードソン,原田範行
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2011/12/20
- メディア: 単行本
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