わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2006-01-07から1日間の記事一覧

筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』

天文台を後にし、時間の秘密をさぐるためにセシウム原子時計の研究をしている大学へ向かう主人公。そこで彼は、定量的に測量できる絶対無比に正確な時間などというものはなく、様々な種類、さまざまな基準ででっちあげられた時間が雑多に存在していることを…

西荻窪・海猫家

南口。欧風料理だが魚介類の扱いが巧み。肉料理も無視できない。雲仙ポークのグリルは定番だ。アラカルトのみで、コースはない。ワインは赤白ともに三、四種類くらいがつねにグラスで愉しめる。日本酒、焼酎も、銘柄数こそさほど多くないが、珍しいところが…

吉祥寺・リブロブックス

「群像」二月号。 「一個人」二月号。 小島信夫『うるわしき日々』。傑作『抱擁家族』の続編。悲惨さはどこかでユーモアに通じる。『抱擁家族』は、そんな残酷な笑いに満ちた、しかしシニカルという一言ではくくりきれない作品だったなあ。というわけで購入…

その鳴き声にはトゲがある

四時。枕元に騒々しい気配を感じる。起き上がって薄暗がりで目を凝らしてみる。ぼんやりと茶色いものが見えた。花子だ。身体はじっとしているらしいが、フニャンフニャンといつも通りの情けない声で鳴きつづけている。いや、いつも通りではない。若干トーン…