わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

トイレの稲妻

 八時、花子の気配で目が覚めた。枕と並行になるかたちで蒲団の外側に倒れ込んで、ビョーンと身体を反らせたかと思えば、すぐに背を丸めてゴロゴロと喉をならしている。起きて仕事をしようかと思う、いやしなければならないという焦燥感にかられかけたが、焦ること自体がよくないことではないかと思い、もうしばらく倒れていることにした。心配していた雨はまだ降っていない。
 午前中は掃除、洗濯、アイロン。主婦みたいだが、来週を快適に過ごすためには必要なのだから仕方がない。カミサンがつくった冷麺で昼食を済ませ、午後はすこし仮眠。ところが雷の音で目が覚める。大きい。強い雨音の音は高めに響き、そこにずっしりと重たい轟きが重なったかと思うと、金属質のものを大量に、渾身の力を込めて床に叩きつけたような雷鳴が耳をつんざく。花子は怯えているらしく、ウーとうなりながら部屋のあちこちを走り回り、クローゼットの中に隠れたり机の下に潜ったりを繰り返している。なだめるために起き上がる。便意を催したので花子はカミサンにまかせ、トイレで大きいほうをしていたら停電した。暗闇でウンコしていると、なんだか情けない気分になってくる。
 仕事はやめ、撮り貯めていたビデオを観て過ごす。「江原啓之 天国からの手紙」など。ホットケーキを焼く。それから生協へ買い出し。
 一切仕事はするまいと思っていたが、机の上でゴッチャゴチャになっている事務関係の書類が目障りになったので、二時間くらい事務処理をする。
 夜はカミサン自慢のモロヘイヤ餃子を食べる。挽肉とモロヘイヤのみじん切りをよく混ぜ合わせ、それを餃子の皮で包んで水餃子にする。たれはネギのみじん切り、ごま油、醤油をまぜたもの。モロヘイヤの癖が弱まるのだが、それでも充分たのしめる。ツルルンと口にはいる食感もよい。発泡酒と、スコッチを少々。ザ・グレンリベット12年。