わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

屁師

 夜中に腹が痛くなった。突如、衝撃的に、ズキュンと痛む。腸がねじれ、膨れ上がり、爆発するのではないか。そんな痛みだ。とはいえ、痛みに耐えかね、そのまま布団から抜け出せぬようになる…というわけではなかった。痛みに体もアタマも驚き、そのまま飛び起きた。トイレに駆け込む。パジャマをずり下ろし、パンツもずり下ろし、下ろした瞬間に便座に腰掛ける。一瞬たりとも時間は無駄にしない。下痢だったら惨事になるからだ。こんなことを思い出した。「新世紀エヴァンゲリオン」の映画をひとりで早朝に観た帰り、新宿のとある場所で急に便意を催し、どこぞのビルのトイレに駆け込んだ。ドアを開けながら、ベルトのバックルに手をかけ、便座に腰掛けるために回れ右をしながらズボンを下ろす。そうしようと思っていたのだが、ドアを開けた途端に、動作は止まり、便意も萎えた。なぜなら、便器どころか個室いっぱいに…以下、少々キツイので描写は省略。想像におまかせするが、とにもかくにも、そういった状態だったのである。さすがに驚いた。便意も萎えて当然。だが、そんな記憶はどうでもいい。問題は昨夜のぼくの腹の状態だ。痛む。とにもかくにも、痛む。慌ててズボンを脱ぎ、便座に腰掛け、さあ出ろ、出てこい、出ちまえば痛みも楽になるからな、と気合い一発、ふんばってみたら、ブー。実ではなく、屁が出た。実体ではなく、化身が出た。そんな感じだ。おかしい。こんなに痛いのに屁だけなんてありえるか。そう思ってしばらく腰掛けてみたが、小さめのカリントウみたいな便がひとつ、屁にまぎれてコロンと出てきただけである。下痢なんて全然していない。おかしい。おかしい。おかしい。そう思いつつも、まあいいや、まだ少し痛いけど、屁をしたからか、カリントウをコロンと出したからか、さっきよりはましだから、とふたたび床につく。うとうとしつつ、一時間経過。またまた突如、衝撃的に、ズキュンと、腸がねじれ、膨れ上がり、爆発するような痛みを覚え、便所に直行。ところが今度は、カリントウどころかドーナツの食べかすほどの便も出ない。やはり出るのはガスばかりである。念のためウォシュレットで肛門を清め、パンツとズボンを上げ、みたび床につく。そして一時間後、またまた痛みに襲われた。そして、やはり出るのは屁。屁ばかり。屁しか出ない(今、「へしかでない」と入力したら、「屁師かでない」と変換された。屁師。どんな師じゃ)。どうやら、何らかの原因で腸内にとんでもない量のガスが溜まり、それが痛みを誘発していたらしい。こりゃだめだ。腸内環境を整えなければ。ということで、冷蔵庫にあったヤクルトのパチモンをぐびっと一気飲みして、四度目の就寝。これが功を奏したか、痛みはすっかり引いた。ガスも出ない。
 七時三十分起床。台風一過、快晴。青空はいつもより深く、広い。
 少しだけ仕事をし、午後から西荻界隈をうろうろ。「キッチンキャロット」の近くにある、長野産の野菜専門の八百屋さんでキノコをどっさりと購入。夜はそれでキノコ鍋にした。秋の味覚、菌の力!