わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

古井由吉『白暗淵』

「潮の変わり目」。決して港につくことのない船の中で、夜は船内の狂騒に耳を寄せ、昼は黙々と荷の積み降ろしをつづける、そしてときおり、知った女と肌を重ねる……そんな夢に捉われた男の話。狂気に通じる夢の中での騒がしき沈黙。
 港につくことのない船、というモチーフは、金井美恵子の『岸辺のない海』みたいだと思った。
[rakuten:book:12649868:detail]