2008-02-05 古井由吉『白暗淵』 読書日記 「潮の変わり目」。決して港につくことのない船の中で、夜は船内の狂騒に耳を寄せ、昼は黙々と荷の積み降ろしをつづける、そしてときおり、知った女と肌を重ねる……そんな夢に捉われた男の話。狂気に通じる夢の中での騒がしき沈黙。 港につくことのない船、というモチーフは、金井美恵子の『岸辺のない海』みたいだと思った。 [rakuten:book:12649868:detail]