五時四十五分起床。曇天。雨が降ったのだろうか、マンションの外廊下に小さな水たまりができている。ニュージーランドに似た形をしていた。
午前中は仕事。ちゃっちゃかと終わらせれば今日の午後と明日はしっかり休める。手を早めたつもりはないが、それでも十分、午前中いっぱいで仕掛かっていた案件をすべて片付けた。これで人並みに休みが取れる。
午後から外出。休みだ、と喜んでいるが、特にやりたいことはない。花子の膀胱炎が心配だから長時間家を空けることはできない。カミサンと吉祥寺まで歩くことにした。特にルートは定めず、とりあえず吉祥寺方面に向かってなんとなく道を選んでゆく。こういう歩き方が好きだが、時折とんでもない場所に出てしまうことがあるので気をつけなければならない。夏の花と秋の花、早生の秋の木の実などをあちこちの庭だの公園だのに見つけたり、通りすがりの猫に話しかけてみたりしながらくねくねと住宅街を彷徨っていたら、いつの間にやら吉祥寺の西友の看板が見えはじめた。
吉祥寺では、東急百貨店の福岡物産展ですこし休憩。甘王を使ったソフトクリームとアイスフロートで少し休憩。その名の通り甘かった。その後はロヂャースだのカルディだので生活必需品と猫用品を買い込み、アディダスのリュックにみっしり詰め込んだ状態で、歩いて帰った。
夜は宮崎名物のチキン南蛮をつくってみた。甘い。甘すぎる。そしてくどい。くどすぎる。だがこれはこれでうまい。うますぎる、とは言わないが、確かにうまい。鶏肉を食べているというよりは鶏肉といっしょに甘い衣と甘いタルタルを食べているという感じで、うまい。ただし頻繁に食べたいとは思わなかった。たとえ食べたいと思っても、つくる手間を考えたら萎えてしまう。
*[読書日記]色川武大『生家へ』
「黒い布」。色川の処女作の模様。「生家へ」連作と重なる世界観の中で、元職業軍人の父とやさぐれた息子の捻れた関係を、父が眠るときに目に当てる黒い布を触媒に描いている。
家族がスッカスカなイメージ。「モノはないが心の結びつきは豊かだった」という戦後ニッポンに対し誰もが抱く先入観が見事に破壊されている。まださほど読みすすめていないが、名作の予感。
- 作者: 色川武大,平岡篤頼
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/05/10
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