二時三十分、麦次郎の大声で目が覚めた。つづいてカミサンの声。花子が、花子が、と騒いでいる。どうやらぼくがトイレに行ったとき花子をパーテーションとドアの間に閉じ込めてしまったらしい。慌てて通してあげる。花子はそのまま、部屋の片隅の見えないところに消えてしまった。
六時起床。消えたはずの花子、枕元で一緒に寝ていた。
雨は上がっている。ベランダから空を見上げる。灰色のまだらな雲が、南から北へゆっくりと流れて行く。空の流れ、風の流れ、雲の流れ。雲の流れというのは、同時に水の流れでもあるのだなあ、などと呑気なことを考えてみた。
八時過ぎ、ランニングへ。気温は高いようで、長袖のランニング用Tシャツはすぐに汗で重たくなり、身体はどんどん蒸れ始めた。袖をまくらずにはいられない。家に帰ってシャワーを浴びたら仕事をはじめるつもりだったので今日は4kmくらいを軽く、と思っていたが、走りはじめると止まらなくなり、セーブしなきゃ、セーブしなきゃ、と言い聞かせながらも、ついつい6.4kmも走ってしまった。しかも、いつもよりペースが速い。ハクセキレイ、セグロセキレイ、カルガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、コガモ、ヒヨドリ、スズメ。ボルゾイ、ミニチュアダックスフント、シベリアンハスキー、雑種犬多数。散歩する中高年、走るオッサン、走るねーちゃん、暴れる子ども、公園で太極拳する中高年の集団。
仕事。さほど時間をかけずに終わらせられるだろう、と思っていた案件が意外に手こずる、というパターンがここしばらくつづいている。逆に、手こずりそうな案件ほどスムーズにまとまる。どういうことなのだろう。
焼きそば、焼きうどん、たこ焼きという、炭水化物とソースの味で頭がアホになりそうな組み合わせの昼食。
午後も仕事。
夕方、カミサンと義父母宅へ。桃子がなくなってから初めての訪問。手のひらに載るくらい小さな骨壺が、ハンカチに包まれて大事そうに飾って(祀って?)あった。義父母、二人とも悲しみを引きずっているようなそぶりは見せず、いつもとおなじ感じ。安心した。
せめて土日はできるだけ料理したいのだが、忙しいのでカミサンにつくってもらった。鶏のトマトソース煮。うますぎ。