「明後日になれば」。庭いじりする老人を見守る子ども。いつしか子どもは姿を消してしまうが、深夜に老人が厠にたつとき、後ろをついてくる小さな足音が……。
座敷童を連想させる作品。もっとも、ここで出てくる子どもは金銭的幸福をもたらすようなものではなく、家に付いたご先祖の念のようなものなのかもしれない。さりげない無邪気さ、そして子孫を見守る包容力の同居した不思議な存在。
- 作者: 古井由吉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/10/28
- メディア: 単行本
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