毒味男はタケオと自分が親類であることに気づき、歓喜する。そして「九階の怪人」はオリュウノオバ、タケオの言うママ・グランデ・オリュウの唯一の親類だった。路地が新宿の風俗街に復活したことになるのか?
運命に引き寄せられる、なんて表現するとご都合主義的すぎてちょっとうんざりしてしまうが、そういうことではなく、物語を内部からブッ壊しつつ構築していくための装置としてこの設定が必要なのだ……と思う。

千年の愉楽 (河出文庫―BUNGEI Collection)
- 作者: 中上健次
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1992/10
- メディア: 文庫
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