「群像」2017年1月号掲載。長嶋有の小説を読むのは何年ぶりだろう。一時期「群像」で連作短篇をやっていたけれど、それ以来かな。ブルボン小林名義のコミック評論やエッセイは時折読むのだが。「たまむすび」にも年1回くらいのペースで出演しているし。
舞台は震災から四カ月後の、とある大学。まだ冒頭しか読んでいないのだが……三人称多元描写で、リレー形式のようにさまざまな女性たちの大学での日常が語られていく。Aという人物がBと会って話をしたら、次の章ではBがCと会って、次の次はCがDと会って…。保坂和志の短篇にも、こういう構造のものがあったな。なんてタイトルだったかな。