激痛で何度も目覚めた。首だ。五時四十分、起床時間になんとか上体を起こしたが、ひどい激痛とこわばりに、これは今日一日を棒に振ってしまうのではないかと心配になったが、身支度やら動物の世話やらを進めていくうちに、痛みに慣れていった。これはあくまで慣れ、治癒ではないのだろうと思っていたが、ごまかしながら仕事をしつつ、夕方に整骨院に行って治療を受けたら劇的な恢復を実感でき、日中の感覚は慣れではなくて、恢復のプロセスだったんだなあ、と改めて実感した。
読書は保坂和志「鉄の胡蝶は〜」(「群像」2021年5月号掲載)。父の記憶、戦争、習慣、時代の空気。ようやく首を下に向けて本を読める程度にはなってきた。まだ痛むけど。