四時三十分、葵の気配で目が覚める。布団のなかに入れてほしい、そんな表情をしているので、布団をめくって、ほい、どうぞ、と言ってみたが、そうするやいなや、たちまちどこかへ走って逃げた。これをその後、五時半くらいまで何度も何度も繰り返された。五時四十五分、きちんと起床。
息が白くなるにはほど遠いものの、あれ、冬が近いな、と感じる程度には冷え込んでいる。ゴミを捨てに外へ出ると、シャツ一枚では少々きびしかった。
仕事。月末までダンゴになってしまっている。だがひとまず最も締切の近いものから進めるしかない。
午後、妻は個展準備のために日本橋の画廊「ねこの引出し」へ。ぼくは書斎で黙々と作業。
読書は「週刊モーニング」だけ。「テセウスの舟」、またおかしな流れになってきた。先が読めない…。