2006-05-28から1日間の記事一覧
「犬の道」。高層ビルになっている病院の、高い階の病室で過ごす初老の男が、想像のなかで愛犬に外をうろつかせる。幻想のなかの犬はいつしか男の記憶の世界にとびこんでゆく。現実、幻想、記憶と異なる世界を自然に、あたりまえのように行き来できる文体。…
今朝も七時から延々と花子に起こされ続ける。遠くで近くで、と場所は変われど、鳴き声はやや強弱があるものの変わらない。フーン、フーン、と、人語に訳せば「はやく、はやく、もう、おそいんだから」と急かすようなトーンの音を、おそらくクチを開けずに出…