わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

古井由吉『楽天記』

1990年ごろに発表された長篇小説(というよりは連作短篇)。 「息子」。ネット通販サイトとはまったく関係ない。働きすぎたのか、狂ってしまい事業を畳み妻子とも別れ実家に出戻った息子とその父親との会話から物語ははじまる。のっけから古井節が全開。だと…

リービ英雄『天安門』読了

「北京越境記」も読了。リービ英雄は、グローバルな視点だけでなく歴史的な視点を持ち合わせた希有な作家。短篇であるにも関わらず、世界や人種といった平面的な広がりと、歴史という時間的な広がりの双方をもちあわせた本作は傑作と言ってもいいんじゃない…

おめでたくなんかない

バリウムを飲むと便が白くなるだけでなく硬くなり、便が硬くなると痔が悪化し、痔が悪化すると排便時に出血し、排便時に出血するとバリウムを含んだ白い便に赤い血が混じり紅白でとてもおめでたい感じだが、排便している当人にとってはまったくおめでたくも…

リービ英雄『天安門』

「北京越境記」。かつて台湾、香港に住んでいたことのあるアメリカ国籍の日本の作家として見る北京の市民たち。得意な視点だが、異常ではない。むしろ、彼のアイデンティティは中国に近い。似ているのではなく、受け入れられやすい。天安門作者: リービ英雄,…

冬将軍が来る前に

おでんが好きだ。店で喰うのではなく、屋台でもなく、ましてやコンビニでもなく、自宅で、あるいは友人知人宅で、鍋料理としてつっつきあうのが好きだ。何人かでおなじおいしさを共有できる鍋料理はおそらく最高のエンターテイメントのひとつに数えられよう…

[読書日記]リービ英雄『天安門』

「北京越境記」。「グローバル」というのは、世界の広さを意味するのではなく、むしろ複雑さのことを指すのではないか、と思った。そして、この多様性を否定することがナショナリズムを生み出す。天安門作者: リービ英雄,Hideo Levy出版社/メーカー: 講談社…

[日記]尿

七時起床。今日は健康診断の日。バリウムを飲むので昨夜以降検査終了まで固形物の接種は厳禁、水も朝八時以降はダメ。ということで、起きてすぐにまずグビリ、もう一杯グビリ、身支度済ませてまたグビリ、ドウブツたちの世話してからもういっちょグビリ。こ…