わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

今日の事件簿

寝坊事件 帳尻事件 黙々事件 血圧事件 頭痛事件 新規事件 遠方事件 騒猫事件

三木卓「咳」

「群像」12月号掲載。本作が、短篇小説特集号の巻頭を飾っている。三木卓を読むのは初めてかもしれない。 五十八歳で心臓バイパス手術を受け、そのまま生きつづけている七十七歳の語り手が、病院の勧めで海外の最新技術によるカテーテルを使った人工弁の埋め…

蒸れ強まる

六時起床。枕元で寝ていた花子の尻がなんとなくウンコくさい。カミサンに訊いてみると、寝入りっぱなにウンコしてたそうだ。外は雨。湿気で臭いが蒸れ強まったか。 早朝から仕事。浴室のリフォームについて問合せしていた工務店から電話があったり、プリンタ…

古井由吉「方違え」

ないことにされていた幼少時の「方違え」の記憶を探りつつも、父の、そして兄の死を、寄り添いつつもわずかに離れるような間合いで、弟は見届ける。死に片足突っ込んであの世を無理やり覗き込むのではなく、近寄ってきた死を静かに受けとめる。そんな態度か…

すりつけとおたけび

六時三十分起床。花子が執拗に、いや念入りに、という表現のほうが合うだろうか、ともかくしつこく、体を何度も繰り返しすりつけてくる。ここ数日、家を空けることが多かったからか。今日は出掛けるな、と言っているのかもしれないが、実際のところはどうな…

石ノ森章太郎『009 CONCLUSION GOD'S WAR』

小説が文庫で全3冊、こちらは完結。萬画は1巻目が刊行されている。もちろんすべて石ノ森本人によるものではなく、石ノ森が残した厖大な作品メモや構想ノートをもとに、子息の小野寺丈が小説にまとめあげ、石森プロの早瀬マサトが石ノ森とそっくりのタッチで…

古井由吉「方違え」

「新潮」12月号掲載。戦後まもないころの、ある家族の引っ越しの記憶を辿る。タイトルは、風水や九星気学でよくないと言われる方位への引っ越しを避けるために、別の場所に一夜だけ宿泊する手法のことらしい。新潮 2012年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新…

風呂を変える

六時四十分起床。朝は雲ひとつ見えない晴天。冷え込みはほとんど感じられぬが風の音はがさごそと聞こえている。吹き付けるというよりは、建物たちの壁のあたりにもぞもぞと乱れながらなんとなくぶつかっている、といった具合で、冬の風の刺すような鋭さは感…

尻注射

六時起床。晴。歩くとやや汗ばむ。今日も朝から湘南で取材。十五時、終了。 高円寺へ移動。内山肛門科クリニックへ。ここ数年は近所の肛門科もついでにやっている内科で軟膏をもらっているだけだったが、明らかに悪化しているので心配になり、専門クリニック…

週刊モーニング

「グラゼニ」がまたまた盛り上げている。凡田、好投できるのか? 給料は下がらないのか?グラゼニ (1)作者: 森高夕次,アダチケイジ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/05/23メディア: コミック購入: 8人 クリック: 461回この商品を含むブログ (95件) を見…

印象が変わる

六時起床。七時三十分、出発。湘南で十四時まで取材。旬ではないが生しらす丼をかっこんでから移動。ゲートシティ大崎のスタバで、日本では8店舗しか導入していないという抽出機と希少らしい豆を使ったドリップコーヒー(スタバのコーヒーの印象ががらりと変…

中上健次『異族』

シム、ウガジンと出会う。ウガジンは宇賀神と書くのかな。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見る異族作者: 中上健次出版社/メ…

ピピットコンロのおかげかもしれない

五時五十五分起床。背中が寒い。 朝から書斎に籠もって仕事。だが天気があまりによすぎるので、いつもなら夕暮れ時か沈んでからに行くところを、午前中のうちに散歩に出掛けた。ついでにパンを買い、昼食にした。 午後もひたすら作業。鉛筆とコピーの裏紙の…

今日の事件簿

忙しすぎてメチャクチャになっているよ事件

中上健次『異族』

だんだん「ゴルゴ13」みたいになってきている。晩期の中上は漫画原作も手掛けていたからなあ。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) …

昭和の漫画家

六時起床。頭痛はウソみたいに消えたが、軽く喉が痛む。だがこれもあっという間に消えた。 午前中は仕事。午後はここ数日の寝不足がたたり、ダウンしてしまう。十五時過ぎまで、二時間程度だが仮眠をとったらかなりすっきりした。 十八時、蒲田へ。「丸出だ…

「009 RE:CYBORG」

現代風にアレンジされ、リアリティを増し、昭和ギャグ的な要素もある程度抑えられた上で描かれた(抑えられたのはギャグだけじゃないけどね。後述)、21世紀のサイボーグ009。映像表現としては非常に美しく音楽も壮大、ラストあたりで「地下帝国ヨミ編」の伝…

中上健次『異族』

中国へ、沖縄へ……世界が広がる予感。でも、それでいいのか?異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見る異族作者: 中上健次出版社/…

移転と復活

六時三十分起床。若干の冷え込み。少し喉が痛む。 午前中に掃除やら動物の世話やらを済ませ、カミサンと外出。十二時、恵比寿から目黒に移転した猫専門画廊「ギャルリカプリス」http://galeriecaprice.blog72.fc2.com/へ。移転のお祝い、そして月末からはじ…

中上健次『異族』

シナリオライターに、オマエは役者だ、誰かに指示されていないと生きていけない、と指摘されるタツヤ。的を射た指摘だが、彼はまったく動じていない。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文…

あわや大惨事

六時三十分起床。肌寒い朝。厳しさはないが、脅しとしては十分。脅しているのは冬、脅されているのは生きとし生けるすべてのもの。 八時三十分、ランニングへ。善福寺川沿いを遡上し、善福寺池から青梅街道にそれて関町へ向かい、吉祥寺のはずれを抜けて五日…

中上健次『異族』

シム、帰化した台湾人の売人にはめられる。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見る異族作者: 中上健次出版社/メーカー: 講談社…

奇襲の冬

六時起床。秋の終わりを感じることなく、いきなり冬のはじまりを感じている。季節は少しずつ変わるものではなく、予告なしに奇襲をしかけられてくるようになってしまった。ゆっくりとやって来るのは、春くらいか。 身支度しながら、iPodで「ラジオ版 学問ノ…

中沢新一『野生の科学』

宗教のトポロジーから、国家や経済のトポロジーへ。野生の科学作者: 中沢新一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (27件) を見るアースダイバー作者: 中沢新一出版社/メーカー: 講談社発…

くすむ巨木

五時五十分起床。ちょっと寝不足気味。窓の結露を拭き取るのがしんどい。 書斎に籠もって仕事。思考がループになりかけ、脳内でのシミュレーションが希薄になりかけ、決断があやふやになりかける。無駄に言葉が多くなる。それでいて、核心が抜け落ちる。軸は…