「群像」三月号掲載。読みかけていた綿矢りさの新作は挫折してしまった…。 塙吾良の考える老年期の人生計画、というよりは創作計画なのだろうか、そのコンセプト的な部分を、吾良の口調を再現するようにして語るコギー。この小説にはいろんな仕掛けがあるが…
六時起床。布団のなかでひどくせき込む。気管支炎、一向によくならない。もっともこれはいつものことで、一度罹患すると、ずるずると症状が長引く。乾いているくせに妙にむせる咳が、気管支というよりは腹の底の辺りから沸き起こってくるような気がする。腹…
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