わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

ご当地詩人、地元の建設屋にて笑顔で叫ぶ

 八時起床。冷え込みの厳しい朝。もう厳冬は過ぎ春へと着実に移り変わっていくのだろう、それが立春だ、などと思っていたが、自然とは暦に逆らうこともあるのだと身をもって理解できた。
 午後より阿佐谷の「細田工務店」へ。『リボン館 はなしの泉 “ご当地”詩人の朗読会 谷川俊太郎ねじめ正一』を聞きに行く。谷川さんは成田東にお住まいで、最寄りは丸ノ内線の南阿佐ケ谷。ねじめさんは名作『高円寺純情商店街』でおなじみだが、今は阿佐ケ谷在住らしい。杉並は昔から文人が集まる街だ。それが、ぼくがこの地から離れられない大きな理由にもなっている。第一部、詩の朗読。谷川さんはすべて初期の、地元杉並をフィルターに様々な思い(やユーモア)を交えた詩。ねじめさんは、地元の詩はひとつだけ。あとは『純情商店街』と、ねじめワールド炸裂、でもそんなにエログロではない、というよりむしろユーモアでひとをなごませてくれる作風のものを選んでいた。

  1. 谷川俊太郎「春」
  2. ねじめ正一「阿佐ケ谷・中杉通り・喫茶店・『珈司』」
  3. 谷川「停留所で」
  4. ねじめ『高円寺純情商店街』より「ハエ取り紙」
  5. 谷川「地下鉄南阿佐ケ谷付近 一九七四秋」
  6. ねじめ「かあさんになったあーちゃん」
  7. 谷川「私の家々の道順の推敲」
  8. ねじめ「目からうろこ」

 ねじめさんの小説しか読んだことのないひとは、詩集を読んだらびっくりたまげてしまうんだろうなあ。谷川さんを、カミサンは「眼光鋭いおじいちゃん」と称していた。今はやわらかでやさしくてあたたかな詩作が多いようだけれど(その根底に大いなる愛に支えられた批判精神があるのだが)、若いころはとんがっていた。そのとんがりの断片のようなものを、今日の朗読からはほんのわずかだけれど窺うことができた。第二部は、地元のスライド写真をつかったトークショー。こちらもジモティーとしては楽しめた。
 終了後、荻窪へ移動。義父母と合流し、ドコモショップへ。義母の誕生日のプレゼントに、「FOMAらくらくホンII」をプレゼントする。以前プレゼントしたものは、バッテリーがいかれてしまったので。カメラ付きがほしい、というのも大きな理由。
 夕食は義父母宅で。焼き鳥、水菜と油揚げのしゃぶしゃぶなど。しゃぶしゃぶはあっさりとしていていくらでも食べられる。ふつうのしゃぶしゃぶが交響楽だとしたら、こちらはピアノ連弾くらいかな。