わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

暴春

 七時十分起床。七時にアラームが鳴ってから、布団から抜け出すまに生じた十分間の空白。ふたたび寝たのか、身体は起きていても脳だけは寝ていたのか、それとも、起きてはいたがそれを覚えていないだけなのか。
 マンションの向かいにある古い平屋の狭い庭に生えた遅咲きの、毎年桜の季節まで息長く、しかし桜が盛りになるにつれて徐々に「枯れ」の悲壮感を漂わせる紅梅がちらりほらりと花開きはじめた。どこでだかは失念したが、桃が咲いているのも見かけた。冬の面影はますます薄らいでいる。今年は春の訪れがいくぶん暴力的になっているように感じる。暴君の圧制のように、冬の名残りがどこかに押しやられ、摘み取られていく。
 夕方、カイロプラクティック。終了後、八丁堀のJ社で新規案件の打ち合わせ。コートを着ていることが罪に感じられるくらい、冷え込みがない夜。二十時頃の帰宅ラッシュで満員の中央線は、早く来た暴力的な春のおかげで蒸し風呂のようになっていた。