わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

西の空で東の空を

 五時五十分起床。西側の部屋でカーテンを閉め切って寝ると朝日などまるで見えないどころか気配すら感じ取れぬので、その日の空はどんな表情ではじまっているのかなど皆目わからない。窓を開ける。陽の沈む方向に広がる空から、陽の昇る様子を想像してみる。これが実は、案外優しい。窓さえ開ければいい。それですぐにわかる。今日は晴だ。
 早朝のうちにメールで納品を済ませ、外出。とにかく事務処理。荻窪→阿佐ヶ谷→吉祥寺。銀行だの役所だのを何軒もハシゴする。昼、すこし時間が空いたので、おにぎりとお茶のペットボトルを買い、井の頭公園でベンチに坐って食べた。何度も何度も、隣りのベンチに坐る人が入れ替わる。20代後半の主婦(左手の薬指に指輪をしていたからおそらく既婚)は、スタバのタンブラーを抱えたままぼーっとしたり、ケータイをながめたりを数度繰り返してからどこかに消えた。フレンチブルを連れたおばさんは、ベンチの上によじのぼり、そこでふせって眠りはじめてしまった愛犬をピンク色のデジカメで一生懸命撮影していた。70代後半か80代とおぼしきお爺さんとその孫が、五分ほどひなたぼっこをしていた。孫は高校生くらいの歳だが学校に通っている様子はなく、お爺さんが何を話しかけても、ああん、ううん、と曖昧な返事を繰り返している。時折会話がふくらむのだが、晴れた空が気持ちよすぎるのか、それとも他のことに気を取られているのか、基本的に上の空な対応なので10秒ともたない。だが二人はとても仲がいいようで、ベンチから立ち上がると、杖をつくお爺さんを孫が甲斐甲斐しくかばいながら、武蔵野の杜の中へと消えていった。
 十五時にいったん帰宅し、ふたたび外出。まだまだ事務処理はつづく。
 十七時、帰社/帰宅。ようやく落ち着いた。仕事を進める。
 夕食はカミサン作のシャケのソテー。おいしゅうございました。