わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

清水良典「デビュー小説論(4) 優雅で感傷的な見者 高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』」

「群像」2014年9月号掲載。『銀河鉄道の彼方に』『さよならクリストファー・ロビン』で原点帰りしたような感じのある高橋さんだが(そして最近は評論に主軸を置いてしまっているようだけれど)、『さようなら、ギャングたち』と『ジョン・レノン対火星人』は、ぼくの人生に大きな影響を与えた作品。大学で言葉や思想、文学について学ぼうと思ったきっかけになったし、これを読まなければ、思考や言葉を使った仕事に就こうとも思わなかった。清水良典の作家の人生に片足突っ込んだ分析は、解釈の幅広さこそが魅力だったこの作品の読み方をがっちがちに固めてしまうので正直ちょっと白けるのだけど、それでも十分楽しめたし、作家の方法論という面でも勉強にはなる。

群像 2014年 09月号 [雑誌]

群像 2014年 09月号 [雑誌]

さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)

さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)

ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)

ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)

ジョン・レノン対火星人

ジョン・レノン対火星人

高橋源一郎の作品はこちら。