「群像」2017年8月号掲載。バレエと言語の関係。というより、自己認識の関係と言ったほうがいいのかも。言語と視点が自己認識の基本となるからね。バレエは全然詳しくないけれどモダンバレエには興味があって(ピナ・バウシュくらいしか知らないけど)、ピナのコリオグラフの自己批判性というか視線の交錯性というか、に言及している部分は非常におもしろかったのだが、それでもやはり、バレエばかりではつらくなる。というところで、ルカーチやらマルクスやらが登場。階級という概念、経済学の(形而下学ではなく)形而上学性、というより、階級闘争と「資本論」の宗教性。宗教も人間が人間以外の視点の存在を認識(あるいは仮想)することで成立する概念だからなあ。