六時起床。雨だということは夕べの空模様と天気予報とでわかっていたが、降っている気配は感じられない。雨足が弱いか、それとも止んだか。窓からそっと外を覗くが、微かに降っているが、止みかけているようだった。ベランダの手すりは濡れているがコンクリートの床に湿り気はほぼ感じられず、一晩中それなりに降っていたのだろうと勝手に想像していたが、実はそうでもなく、降ったり止んだりを繰り返したか、むしろ止んでいる時間のほうが長かったのかもしれない。だとすれば、これは止みかけではなく降りはじめなのか。わからないが、気にせず身支度を進めた。この程度の低気圧なら、喘息の発作に苦しめられることもないだろう。
日曜日なので仕事は休みとし、午前中は掃除と読書。「新潮」の古井由吉「遺稿」の残り2ページ分と、「群像」の富岡幸一郎「古井由吉と現代世界」。ぼくが最も衝撃を受けた『仮往生伝試文』も扱われている。
午後は劇場では見られなかった「スターウォーズ エピソード9 スカイウォーカーの夜明け」をAmazonで。なるほど。砂漠で始まった物語は、砂漠で幕を閉じるのか。そしてファミリーネームのなかった主人公は、最後の最後でそれを得ることになる。継ぐことについての物語でもあるのだな。
夕食を摂りながら、NHK「日曜美術館」。オルセー美術館の作品を8Kで撮影したという。高精細な撮影で名画を楽しむ、という姿勢が、筆致や細かな描き込みなど、ディテールにこだわった鑑賞を促していて面白かった。