わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

中沢新一『野生の科学』

巻頭を軽く読んでみた。生物学や天文学などから入っていくのかな、と思いきや、いきなり野生としての数学について語られている。もっとも野生の概念から離れたところからはじめる。確かにそのほうが、興味深いし理解も進むかもしれん。野生の科学作者: 中沢…

中上健次『異族』

逃げるシム。追いかけず、東京に戻ろうとするウタリと夏羽。登場人物たちの分裂に伴い、物語もまた分裂してゆく。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品…

髪で苦しむ

伸ばした髪がシート状になっている。顔に垂れ、そのまま貼り付いた。鼻が、口が、髪でふさがる。息ができない。吸えば吸うほど、シート状の髪で、鼻も口も、より強くふさがってしまう。苦しい。おぼれかけて水中でもがくときに似た苦しさだ。剥がさなければ…

こうの史代『ぼおるぺん古事記』(2)

続篇出ました。まだ1巻を読んでないけど。 こうの史代はカミサンが好きなマンガ家の一人。ぼくも自由奔放なタッチと、笑いを軸にしながらもしっかりとモノゴトの本質を見据えて展開している作品がけっこう好きです。ぼおるぺん古事記 (二): 地の巻作者: こう…

中沢新一『野生の科学』

中沢さんの作品は『アースダイバー』以来かな。愛聴するポッドキャスト(ホントはラジオ番組らしい)「ラジオ版 学問ノススメ」に先週中沢氏が登場。「野生の科学」という新たなによる社会構造の基盤再構築や改革をエキサイティングに語っていたのが、とても…

中上健次『異族』

夏羽はタツヤを殺そうと決意する。だがその決意こそが愛情の表れであることにも、彼ははっきりと気づいている。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を…

キーーーーーーーーーーーーン(縮小中)

六時起床。薬が効いているのか、耳鳴りの音はかなり小さくなった。だがまだつづいている。 八時から仕事。急展開になってしまった某案件を進める。十六時、なんとか収束。 夜は気晴らしにカレーをつくった。無茶苦茶につくりすぎたようだ。スパイスのバラン…

中上健次『異族』

ばらばらになりはじめる三人。夏羽という存在が彼らのバランスを崩しているようにも見える。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を…

キーーーーーーーーーーーーン(まだ継続中)

六時起床。耳鳴り、昨日の鳴りはじめはその音の大きさに驚き心配になってしまい、果たしてこれが夜までつづいたら眠れるのだろうかと心配になったが、熟睡というわけではないかもしれないが、気にすることなく朝を迎えることはできた。しかし、目覚めてもま…

キーーーーーーーーーーーーン(継続中)

六時起床。八時ごろ、突然耳鳴りが。まだ鳴りつづけている。ちょっと心配なので、明日は耳鼻科に行く予定。 行動記録。午前中は書斎で仕事。十二時三十分、中野の某喫茶店で打ち合わせ。十三時、中野の某クライアントで打ち合わせ。十四時十五分、青山一丁目…

今日の事件簿

入れない事件 ありゃま事件 臨機応変事件 ミシェル・ガントナー事件

中上健次『異族』

タツヤたちの逃避行はつづく。異常な情熱があるというのではない。生への執着もあまり感じられない。ただ彼らは、流されるように逃げる。その行動は、異端の者として生まれたという運命そのものに流されているようにも、運命に抗うがゆえに他の何か大きな流…

それは考えるまでもないことだ

五時五十分起床。雨は上がっているが、路面はまだところどころがまだらに濡れていた。善福寺川はまたコサギが多い。だが昨日のように小競り合いはしていない。 八時から一時間ほど仕事をしてから、掃除、麦次郎の皮下輸液、と済ませ、事務処理のために銀行へ…

中上健次『異族』

徐々に色濃くなる「路地」の、残りカスのような記憶……。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見る異族作者: 中上健次出版社/メー…

三つ巴

六時起床。さわやかな秋晴れ。善福寺川でコサギが三つ巴のケンカをしていた。 仕事。カミサンは麦次郎を連れて定期健診へ。血液検査。問題はなかったようだ。 夕方、仕事を終えて散歩へ、と思ったら雨。秋の空は気まぐれだ。

諸星大二郎『西遊妖猿伝 西域篇』(4)

風呂で一気読みしてしまった。サソリ女との対決。サソリ女の素姓がまったくわからない。戦っている意味もわからない。だが、妙な足技はスゲエ。西遊記にもサソリ女は(妖怪として、だが)出てくるらしいが、それがモトネタとはいえ、あんなキャラを生み出し…

あっという間に

六時起床。目覚まし時計より先に雨音で目が覚める。かなり涼しい。寒いと感じているのか、花子がピタリと体を寄せて寝ていた。窓を開けると、善福寺川が濁流になっていた。 日曜だが、朝から仕事。某家電メーカー企画、某菓子メーカー雑誌広告。あっという間…

中上健次『異族』

読書再開。右翼に北朝鮮の工作員と思われていた恋人ミス・パクを殺したシムの逃避行。「てんのうへいか万歳」が軽々しく表層的な思想として登場してきていたのだが、ここにきて急に国際色が強まり、右翼思想に溺れる元ヤンたちの心理が、詳しく描写されてい…

あなどるな

六時四十分起床。軽い頭痛。鍼治療器を使ってみる。すこし軽減。 掃除を済ませ、仕事をはじめる。集中していれば頭痛は気にならないが、途切れると痛む。というより痛みを思い出す。たかがその程度なのだが、しかしあなどれない。葛根湯を飲んでみる。 焼き…

保坂和志「未明の闘争」(36)

「群像」10月号掲載。鎌倉ヤンキー。物語としてはグダグダなのだが、文体はグダグダではない。分裂的ではあるが。群像 2012年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/09/07メディア: 雑誌 クリック: 3回この商品を含むブログ (5件) を見る保坂和…

乾いたズボン

六時起床。小雨がぱらついていたが、すぐにおさまったようだ。 仕事。某案件の構成案を午前中で固め、うどんで昼食を取ってから、さて打ち合わせの準備、と身支度をはじめると、急に雨音が聞こえ、降り出したか、と思ったら、どんどん雨足は強くなり、出かけ…

味の想像がつかない♥

かなり気まぐれで適当で「忘れちゃった♥」な味付けになっているに違いない。

高橋源一郎を二冊。

『恋する原発』は、かなり話題になった問題作。初出の「群像」で一度読んでるので、古本で安く買って2回目を読もう、ということでamazonで注文したら今日届いた。古書店の住所、よく見たら福島県福島市だった。この作品、福島ではよく読まれているのかもしれ…

週刊モーニング

「グラゼニ」、めずらしく物語が大きく動いてる! 「バガボンド」、このまま農業マンガになるのか? 「社長 島耕作」、したたかだよなあ。 「ピアノの森」、音楽は聞こえないので、読んでいて時々しらけることがあります。でも基本的にはおもろいです。一色…

サギ祭りの夕暮れ

六時起床。目覚めてすぐに夢の内容をメモするのが日課になっている。今朝のメモには「リモコン」とあった。内容はまったく覚えていない。昨日の夢ははっきり覚えている。堺雅人とクルマで楽しく二人旅をしていた。もちろん堺氏とは面識はない。 ゴミを出しに…

今日の事件簿

霞ケ関でデモやってたよ事件 折れないように遠回り事件 惑わせる発言事件 白山眼鏡店が定休日だったよ事件 東急百貨店吉祥寺店の山形物産展で手打ち水車そばの「板そば」ってヤツを食べたよ「痛ソバ」じゃないよ事件 仕事事件 麦次郎起床事件 巨大なナスのフ…

ゼルダ「C-ROCK WORK」「カルヴァナル」

前作はゼルダの最高傑作だと思うのだが、ヴォーカルのサヨコは歌の音量が絞られたミックスなので気に入っていないらしい。絞られているからこそ、あの完成度の高さに到れたと思うのだが。 後者は思春期的なアンバランスさが狂気的な魅力となって襲いかかって…

大江健三郎「晩年様式集」(9)

「群像」10月号掲載。伊丹十三をモデルにしていると思われる自殺した映画作家・塙吾良に関するエピソードがつづく。なんだか本作、よく読むと変なことばかりしているのだが、それでもスタンダードな文学作品として読めてしまうのは、やはりバランスが取れて…

歯医者では力むな/じゃんけんは見るな

六時五分、ふらふらと起床。善福寺川がコサギ祭りになっていた。 仕事。某IT企業パンフに集中。予定より早く片付いたので、午後は事務処理に徹した。 十六時、並川歯科医院へ。予約していた半年に一度の健診。かぶせていたツメモノがハズレかけていて、外し…

村田喜代子「屋根屋」(3)

「群像」十月号掲載。主婦の孤独と、屋根屋の孤独。ふたつの孤独が、「夢」でつながる。かなり薄くて、あわいつながりではあるが。本作にも、ブレット・ロットの作品ほどではないけれど、分裂する家族の兆しがあるような……。 屋根屋が見た、亡き妻や流産した…