わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

恢復/親子

 七時三十分起床。午前中は旧事務所の片づけ。午後は自宅でのんびり過ごす。

 引越の疲れか、夏の疲れか。どんなに寝ても眠り足りない。目を閉じればたちまち意識が途切れる。例えばテレビを見ている間や、カミサンがトイレに立った瞬間。少しだけ寝転がってみるつもりでも、気づけば二十分、三十分が過ぎている。そのまましばらくは身体がこわばり、意識もわずかながらにまどろむ。いや、こわばるというよりは痺れながら恢復し、まどろみながら覚醒しているというべきか。この状態が不思議と心地よいから厄介だ。だが、これを癒しとして受け入れなければ気力や活力を取り戻すことなどできぬ。拒む理由もあるわけではない。
 夕方は自宅から五日市街道のほうへ向かって散歩。うどん屋の近所で仔猫を見かけた。白黒のブチだ。五ヶ月くらだいろうか、身体は成猫より小さいが、顔つきや身体のバランスは大人びている。しかし動作があどけない。電柱やら門柱やら塀やら路面やらすぐそばを飛ぶ虫やら、あれこれにすぐ興味が移り行動がおぼつかない。一メートルほど先には、「猫ヶ島」 http://www.geocities.jp/nekogasima/ のしまちゃんが保護し里子に出した黒猫の大黒にそっくりの仔猫が、逃げたいのか座りたいのか、中途半端な腰つきでこちらをじっと見つめている。すると左手の民家の庭先から、不安そうな猫の鳴き声が聞こえてきた。声の主を探すと、まだ一歳にも満たないのではないか、というほど華奢な、カミサンがよくいう「タキシード柄」、白黒のブチだがちょうど前髪が両目のほうまで垂れ下がり、鼻を境目にまん中分けになっている小柄な猫がひょろりと出てきた。ニャーニャーと鳴きながら、蛇行しつつ仔猫のほうへ近寄っていく。どうやら親猫のようだ。こんなに若くて華奢でも仔を生むことはできるのか。蛇行したのは、最初は仔猫たちの居場所がわからず探していたからに違いない。親猫を見つけると、仔猫たちはすぐ二匹で親猫を挟むように擦り寄り甘えた。

 夕食は久々に腕を振るった。といってもお決まりのレパートリーだ。キーマカレー。レタスで包んで食べた。
 
 阿部和重グランド・フィナーレ」を少しだけ。