様々な物語の形態が誕生し、出尽くした感もある現代において、不条理や幻想文学などの手法はもはや奇抜でもなんでもない。不条理はどこかで論理性を得てしまい、幻想文学は現実と紙一重、いやひょっとすると現実以上に現実的となる。
この作品、読んでいるとそういうことばかり考えてしまう。物語のスジ以外のことを。糖子とヒヨというふたりの主人公がしっかり描かれているというのに。
- 作者: 星野智幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/10/28
- メディア: 文庫
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