表題作。女性編集者と男性翻訳者の会話が恋愛のはじまりを予感させそうではあるのだが、一方で、こんなはじまりかたイヤだよな、という感じも。という感覚はどうでもよくて、本作は作家・片岡義男の創作論なのではないか、と思えるくらい、小説はいかにして…
二時三十分、突然電話が鳴った。携帯ではない。固定電話のほうだ。反射的に身体を起こしたが、ワンコールで切れてしまった。誰かが携帯の誤操作でもしたか、とさほど気にせず、中途半端に起き上がらせた身体をもてあますような感覚を引きずったまま、横にな…
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