ポーズ／おにぎりラッパ

　麦次郎はクッションを枕に、ずっとホットカーペットの上で腹を出して寝ている。どう見ても猫としては不自然な姿勢でポーズを取っているとしか思えないのだが、麦次としては極めて自然であり、リラックスしきっているのだろう。

　一方、花子はデロンギのオイルヒーターの上に顔を載せ、キャスター付きの引き出しの天板に乗り、だらりと手足を伸ばしてくつろいでいる。長時間おなじ姿勢を取っていたせいで、装着していたエリザベスカラーが変形してしまった。きれいな円形だったはずが、下がつぶれておにぎりラッパになっている。