七時起床。ミサイルはいつ発射されるのか。発射するな。されるな。やきもき、という表現がこの場合ふさわしいかどうかわからんが、すくなくともイライラしていたのは確かである。北朝鮮に対する批判的な気持ちを抑えながら身支度する。
午後、義父母、カミサン、ぼくの四人で善福寺川公園へ花見に出かける。今日が満開、まさに見頃だろう。桜だけではない。まさに百花繚乱。木蓮やコブシは終わりかけだが、椿はまだまだ元気に咲いているものもある。大好きなハナニラも終わりかけているが、まだまだ花びらの白さには鮮烈さが残る。マンサクやレンギョウは、今が盛りか。山吹も鮮やかな花を咲かせている。桜の淡い色彩とはまったく正反対。視線をさらに下に移すと、タンポポも咲きはじめている。菜の花も見つけた。花々をかすめるように、モンシロチョウやモンキチョウが飛んでいた。
帰りはもうすぐ取り壊しになるらしい阿佐ヶ谷の賃貸住宅(なんという名前だったろう……)のほうを回ってみる。たしか戦後まもないころに米軍がらみで建てられたもので、壁面に二桁のナンバリングがされている。ほとんどの住民が転居しているようで、ほとんどゴーストタウン状態。ぼくらのような散歩者と、すこし離れた一戸建てやマンションなどに住む人たちが、まばらに見かけられるだけ。もっとも、花見客が流れてきているようで、すれちがう人の数は多い。人の住まぬ家は、あっという間に朽ちる。壊れかけた家の庭で、群生するハナニラが強めの春風に揺られていた。
喫茶もはじめたベーカリー「ツェルマット」で休憩してから帰宅。
夕食はお好み焼きにした。残り物の始末が目的。
ミサイル、発射されなかったようだ。