「群像」2020年5月号掲載。
前号は未掲載だったので、また体調を崩されたなと心配していたのだが、どうやら「新潮」と「群像」が話し合って、九十八歳の作家が文芸誌に連載二本は大変だろうから、交互に掲載していただくようにしようと話し合われたそうだ。だが寂聴さんとしては、この気配りが気に入らんらしい。今回のエッセイを読むとよくわかる。
例の美しい秘書が現在産休中で、その妹さんが代わりを務めているようなのだが、お世話の仕方が相変わらずのようで、笑える。先日、ラジオで「子どもの頃に注意したことを、今は親に注意している」みたいな内容の自由律俳句が詠まれていたが、それに近い感覚かな。