「群像」2020年12月号掲載。
所有権(事故固有性)とは、その本質とは何か、の考察。ロックからヘーゲルまでさかのぼり、「身体性」という問題から所有について考察している。身体は自分自身のようであって、実は完全なコントロールができない、その構造や状態を完全に把握することはできない、例えば背中や顔などはそれ自体を直接見ることができない、といった問題から、実は自分に固有なものではあるものの、自分自身であるとは言い切れない。
そうそう。朝日新聞朝刊の「折々のことば」が、ついに2000回。鷲田さん、気に入った言葉や気になる言葉をノートに抜き書きするのが好きだそうだが、それでもストックが切れかかることがあるらしい。でも、連載を休むことなく続けることができている。すばらしい。おめでとうございます、そしてお疲れ様です。これからも、毎朝楽しみにしております。