わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

鷲田清一「所有について(10) 所有と譲渡可能性」

「群像」2020年12月号掲載。

 所有権(事故固有性)とは、その本質とは何か、の考察。ロックからヘーゲルまでさかのぼり、「身体性」という問題から所有について考察している。身体は自分自身のようであって、実は完全なコントロールができない、その構造や状態を完全に把握することはできない、例えば背中や顔などはそれ自体を直接見ることができない、といった問題から、実は自分に固有なものではあるものの、自分自身であるとは言い切れない。

 そうそう。朝日新聞朝刊の「折々のことば」が、ついに2000回。鷲田さん、気に入った言葉や気になる言葉をノートに抜き書きするのが好きだそうだが、それでもストックが切れかかることがあるらしい。でも、連載を休むことなく続けることができている。すばらしい。おめでとうございます、そしてお疲れ様です。これからも、毎朝楽しみにしております。

群像 2020年 12 月号 [雑誌]

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「聴く」ことの力

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