五時四十分起床。ややこしい夢をわちゃわちゃと見て目が覚めるがわちゃわちゃすぎて何も覚えていない、というのがここ数日のお決まりのパターンとなっているようだ。夢が激しいほど寝覚めにボーッとする。現実に戻れない感覚がしばし続くが、その続きの時間の流れのうちに、夢の記憶はどんどん消えていく。
午前中はせっせと掃除。プリンタの裏側からでかいホコリ玉が出てきて驚いた。
午後は書斎にこもって仕事。某メーカーのパンフレットの構成をひたすら考えた。考えれば考えるほど顧客像が見えなくなり、その都度メモをつくるのだが、掴みかけたところで、いつの間にか最初の疑問点に戻ってしまっている。おそらく考えたところで何も結論は出ないのだろうと考え直し、思い切って構成を考えはじめてしまったら、案の定、何かが見えはじめた。いつもこんな感じ。
夜は妻がキムチ炒めと茄子のナムルをつくってくれた。茄子は意外にさっぱりしている。これは夏に食べたい。
読書は古井由吉『楽天の日々』。晩年の古井さんの作品は、何を書いてもどこかに戦争の匂いがしてくる。ただし、悲愴感や怒りはない。追いつめられた状況にあった自分の記憶を辿り、客観的にそれを描写するだけだ。その辿り方、描き方が逆に臨場感を、映画のような迫力という意味での臨場感ではなく、実際に体験したらこうなのか、という意味でのリアルさ。