わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

秋野亥左牟『プンク・マインチャ』

 Eテレ日曜美術館」で紹介されていた絵本作家、衝撃のデビュー作。1968年初版とあった。ネパールに伝わる民話を元にしているらしいのだが、サイケな世界観の絵、強烈なキャラクター描写、登場人物があっけなく死ぬという痛烈な死生観と因果応報的な寓意に満ちたストーリー、どれもが衝撃的。物語自体は、読み進めると世界中にある民話のエッセンスが集約されているような印象を受ける。人間が古来から抱き続ける深層意識、あるいは人間以前の存在だったころから進化してもDNAに刻み続けられていた普遍の要素として、こういう要素が存在しているのかもしれない、と思った。

 

 

プンクマインチャ―ネパール民話 (こどものとも傑作集)

プンクマインチャ―ネパール民話 (こどものとも傑作集)

 
イサム・オン・ザ・ロード

イサム・オン・ザ・ロード

 
おれは歌だ おれはここを歩く (福音館の単行本)

おれは歌だ おれはここを歩く (福音館の単行本)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1992/02/10
  • メディア: 単行本
 
神々の母に捧げる詩 (福音館の単行本)

神々の母に捧げる詩 (福音館の単行本)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2012/11/23
  • メディア: 単行本
 
はまうり (こどものとも傑作集)

はまうり (こどものとも傑作集)

 
たこなんかじゃないよ (こどものとも傑作集)

たこなんかじゃないよ (こどものとも傑作集)

 

 

三つの立場

 深夜二時頃だろうか、地震速報で目が覚める。大事には至らなかったようだが、しばらくは動悸が収まらず、眠れなくなってしまった。アタマでは大丈夫だと理解できているというのに、体がそれに対応できていない。あの警報音の心に働きかける力の強さ、鋭さは、何にもましてすさまじい。東日本大震災の記憶が蘇るという一面もあるのかもしれない。

 六時起床。午前中は掃除に精を出す。

 午後は久々に時間が空いたので読書。といっても仕事関連のものが中心だ。平日の作業中はどうしてもマーケティング関連のものや、クライアントのビジネスに関係する資料が中心になってしまう。オフタイムは小説や評論などで楽しむのだが、どうしても手薄になるのが経営関連。妻とたった二人の会社で、広告・販促・ブランディングの仕事は事実上一人でやっている(妻は妻でイラスト・猫作家という仕事を一人でやっているわけだが)わけだが、ここには、経営者としての自分と、我が社の資源であり実務担当者である自分と、我が社の営業担当者である自分の三つの立場が混在していることになる。経営者、そして営業担当者としての部分はどうしても学びが手薄になりがちだ。実践力、実行力も低くなる。これを補う、というより高める、いうのが今後の大きな課題だったりする。

 夕方、義父母宅へ。野菜がどっさり届いたからお裾分けしたい、取りに来て、とのこと。白菜、ほうれん草、ふきのとう。それから、干し柿、いもまんじゅう。

 夕食は、妻が友人からもらってきたサーモンフライ入りの太巻きと鰯の寿司。どちらもびっくりするほどおいしかったのだが、聞けばイトーヨーカドーのお惣菜らしい。またまた驚いた。

 

▼なんとなく検索してみたら、こんなのが見つかった。背景に描かれている鳩のマークが美しい。 

イトーヨーカドー物語 (思い出食堂コミックス)

イトーヨーカドー物語 (思い出食堂コミックス)

 

 

 

ポール・オースター/柴田元幸訳『ガラスの街』

 数日前からちょこちょこと読み進めている。オースターの作品に出会ったのは、大学生の頃だったか、それとも社会人になってからか。確か、ニューヨーク三部作の最高傑作と言われる『幽霊たち』を読み、その後、本作、そして『鍵のかかった部屋』と読んだような記憶が。久々に読み返したくなって本棚を漁ったが、『幽霊たち』しか見つからない。仕方ないので他の二冊は古本で買った。

 メタ小説っぽい部分、文体の実験、主人公のキャラクターを幾重にも重ねて設定していく、これまた実験的な手法…。とにかく、どのページをめくっても文学的な刺激に満ちていて面白い。

 

 

ガラスの街 (新潮文庫)

ガラスの街 (新潮文庫)

 

 

 

幽霊たち (新潮文庫)

幽霊たち (新潮文庫)

 

 

 

鍵のかかった部屋 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

鍵のかかった部屋 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

 

 

バタバタと充足と

 五時四十分起床。昨日、一昨日と寝癖で髪が爆発コントのオチの部分みたいになっていたが、今朝はまったく問題がなかった。髪を念入りに乾かしてから寝たのがよかったか。それとも。

 冷え込みの厳しい朝。イヤホンでラジオ英会話など聞きながら動物たちの世話をしたり朝食をとったりするのだが、北風の冷たそうな音が、英会話の先生やラジオDJの声を上回る強さで、そしてイヤホンを突き抜けるような鋭さで、耳に飛び込んでくる。

 仕事。午前中は銀行を回って納税したり、保険料を払ったり。

 うどんで昼食。

 午後は某案件のアイデアのまとめ作業、そして別の案件の対応など。バタバタとやらたに慌ただしいが、一方でありがたいくらいの充足感がある。

 

 

 

今日の事件簿

  • ふくらはぎパンパン事件
  • こっそり利子がついている事件
  • パンにジャムが合わない事件
  • 気づけば別の人がいる事件
  • おなじノートを買いました事件
  • 二十人部屋に三人事件
  • 電車は意外に空いている事件
  • トリガーポイントすごい事件

 

 

今日の事件簿

  • 比較的静かです事件
  • なぜか右肩事件
  • だいたい1.2km時間
  • 面談時と同じ内容でした事件
  • 「吟遊詩人」の棚に『共同幻想論』事件
  • ひたすらプラマン事件
  • 『掃除婦のための手引き書』届いた事件
  • アジフライうまし事件
  • 中級に挑戦(モビリティだけど)事件

 

掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集

掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集

 

 

 

ひみつのしつもん (単行本)

ひみつのしつもん (単行本)

 

 

三時間近く

 今朝も五時四十分起床。昼間にアホなことを考えていたからだろうが、アホな夢を見た。ただし、アホな夢をいたという印象だけが残っているのであって、その内容はさっぱり覚えていない。目覚めた瞬間に感じている間抜けな笑いと呆れた感覚。

 仕事。某案件の見積。過去に例のない案件なので、さて、どうやって金額を出すべきなのか。よくわからんが、わからんままにはじき出した。

 外出。冷たい冬の雨のなか、傘を差して荻窪駅へ。中央線を新宿でりんかい線に乗り換え、東京テレポート駅へ。某案件のためにケアショージャパンを視察した。ついでなので、同時開催していたマーケティングテクノロジーフェアのほうも。一時間程度で帰ろうと思っていたが、三時間近く見てしまった。

 十五時半、カツ丼弁当とともに帰社/帰宅。昼食だ。

 食後は事務処理とイベントで集めてきた資料の整理。三時間近くかかったかな。そして、進行中のさらに別の案件の最終確認とメールでの納品。

 異様な密度で仕事しているような気がするが、それでも新型肺炎の情報も東出昌大の情報も入ってくるし、愉しみにしている「スカーレット」も欠かさず見ることができている。風呂では「群像」の最新号を読んでいるし、入浴前にはナイキのトレーニングアプリで筋トレをしている。さらに、筋トレを始める前に十五分程度ではあるが、ポール・オースターの『ガラスの街』を再読している。なんだかんだいって、ワークライフバランスは実はいいのかもしれない。

 

群像 2020年 02 月号 [雑誌]

群像 2020年 02 月号 [雑誌]

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/01/07
  • メディア: 雑誌
 

 

 

ガラスの街 (新潮文庫)

ガラスの街 (新潮文庫)