わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

自分のコントロールの範疇を超えた

 五時四十分起床。花曇り。寝違えが痛む。年に数度は同じ症状に苦しみ、対策を講じるが効果を感じず、やがて対策自体を忘れる。だが寝違えをしない日々がその後つづくのだから、対策が効いていないわけではない。しかしそれを自分のこと、自分の体のこととして実感するのは難しい。当然ながら、自分の感覚を注意深く観察する必要があるが、そこには他者の視点が要る。自分事であるのに、自分事でなくすことが必要になる。もともと自分の体とは、自分のものであり自分で自在に動かせるものだというのに、自分のコントロールの範疇を超えた、扱いにくい存在でもある。うーむ。

 仕事。某案件の企画を終日、ただひたすらに。鉛筆削りを20回くらい使い、消しゴムを50回くらい使ったと思う。

 夕方、ウォーキングへ。外出していた妻と合流し、5%オフのセールをしていた無印良品でパジャマを新調。だが新調すべきは寝違え対策としての枕なのかもしれない。最近は硬枕と無印良品の普通の枕をとっかえひっかえ使っていた。さて、どうすべきか。

 

 読書は今日も古井由吉のエッセイ集『楽天の日々』を少しだけ。

 

楽天の日々

楽天の日々

  • 作者:古井 由吉
  • 発売日: 2017/07/11
  • メディア: 単行本
 

 

 

川のそばに住むとはこういうことだ

 三時、窓の向こう側から叫び声が聞こえた。高い声がけたたましく響く。犯罪のような切羽詰まった感覚はないが、どこか野性的で、吹っ切れたような、酒に酔っているような、妙な強さがある。何と言っているかは聞き取れない。あまりにうるさかったら何か対策を講じようと思いつつ耳を澄ましていると、その必要がないことにすぐ気づいた。声の主は、鳥だ。マンションの裏手を流れる善福寺川を住処にする水鳥同士でケンカでもしたのだろう。こんなことが年に一、二度ある。川のそばに住むとはこういうことだということを、イマサラながら思い出した。

 五時四十分、きちんと起床。首が痛む。軽く寝違えたようだ。ここ数日の忙しさに体が少しずつ悲鳴を上げはじめているのか。壊れるのはもう少し待ってほしい、と我が体を他人から借りたもののようについ考えてしまう。その考え方こそ重症だ。

 仕事。いただいた資料を読めば読むほどわからなくなる。その読解にほぼ一日を費やした。

 夕方、妻とウォーキングへ。桜は盛りを過ぎ、萼だけを残して散り、青々とした若い葉を広げはじめている。だが枝垂れや八重はこれからだ。

 夕食は、クイーンズ伊勢丹の鹿児島フェアで買ったさつま揚げをまりまりと食った。

 

 読書は古井由吉のエッセイ集『楽天の日々』。『夜明けの家』『仮往生伝試文』『聖耳』などの自作を振り返っている。個人的には、『仮往生伝試文』は二十世紀日本文学の最高傑作のひとつだと思っている。

 

 

楽天の日々

楽天の日々

  • 作者:古井 由吉
  • 発売日: 2017/07/11
  • メディア: 単行本
 

 

 

夜明けの家 (講談社文芸文庫)

夜明けの家 (講談社文芸文庫)

 

 

 

仮往生伝試文 (講談社文芸文庫)

仮往生伝試文 (講談社文芸文庫)

  • 作者:古井 由吉
  • 発売日: 2015/07/11
  • メディア: 文庫
 

 

 

聖耳 (講談社文芸文庫)

聖耳 (講談社文芸文庫)

  • 作者:古井 由吉
  • 発売日: 2013/06/11
  • メディア: 文庫
 

 

今日の事件簿

  • 銀行法人窓口予約制は空き時間にささっとという利用法ができなくなってしまったので不便だな事件(きっちり予定組まないと)
  • パンは買えなかった事件
  • 指が疲れた事件
  • クイーンズ鹿児島物産展状態事件
  • パチモンApple Pencilはそこそこ使えるよ事件

 

 

 

子どもが薄着で活発に

 五時四十分起床。今朝も暖か。そして遠くからウグイスの声が聞こえてくる。

 外出。午前中と午後に打ち合わせを一本ずつ。初夏の陽気にジャケットの中がじっとりと汗ばむ。半袖を着ている人もちらほらと。春休みの子どもたちが薄着で活発に動き回っている。

 戻ってからもバタバタと。期末なのだからこれが当然、と言われてしまうと言い返せないが、ウチの場合は、三月の最終週と四月の第一週は落ち着くことが多い。その先入観が仕事をさばく邪魔をしているのだろうか。

 

 読書は古井由吉のエッセイ集『楽天の日々』を少しだけ。

 

 

楽天の日々

楽天の日々

  • 作者:古井 由吉
  • 発売日: 2017/07/11
  • メディア: 単行本
 

 

 

桜と汗

 五時四十分起床。空気がムラなく、全体が底上げされるように暖かい朝。どういうことか。雨上がりで湿度が上がったことが影響しているのか。スマホの天気アプリを確認すると、最高気温が23度とある。なるほど、コレか。

 今朝もウグイスが機嫌よさそうに鳴いている。

 外出。二週間ぶりの対面での打ち合わせだが、実は明日も予定がある。緊急事態宣言が解除された影響なのか。感染者数はわずかずつ増えているようだが、こうした実態よりも、法律や国の動きに対してどう反応しているかに企業の意識は向かいがちだ。おそらくは大半が無意識的な判断、宣言解除が及ぼす影響は間接的なものなのだろうが、いつのまにか、それが経済界の総意になってしまう。自分もその判断の一部だ。経済を回す、という大義名分。そして、マスク、手洗い、うがいの徹底。

 十一時、打ち合わせ。気温はさらに上がり、得意先にたどりつくまでに汗だくになってしまった。桜と汗。不思議な感じだ。終了後はすぐに戻り、荻窪の「洋食亭ブラームス」でメンチカツのランチセットを食べてから帰宅。それからは、黙々と作業。

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ブラームス ルミネ荻窪店
〒167-0043 東京都杉並区上荻1-7-1 ルミネ荻窪店5F
1,300円(平均)1,000円(ランチ平均)
r.gnavi.co.jp

 夕方、突然体調不良を感じてダウン。だが三十分ほど寝てから夕食を摂ったらもとに戻った。エネルギー切れだったか。日中の気温上昇の影響もあったのだろう。

 

 読書は古井由吉のエッセイ集『楽天の日々』。自然主義における小説技術の話。非常におもしろい。

 

楽天の日々

楽天の日々

  • 作者:古井 由吉
  • 発売日: 2017/07/11
  • メディア: 単行本
 

 

花鳥

 今朝も五時四十分起床。日曜は嵐との予報だったが午前中はなんとかもちこたえてくれるようだ。六時を過ぎると日の光こそ厚い雲に隠れて見えないが明るくなってきたことに反応したのか、ウグイスが元気に鳴いている。確信はないが、声のハリや調子にのった感じからして、どうも若造らしい。

 身支度、動物たちの世話、朝食、新聞チェック、と済ませてから、空がぐずつきはじめぬうちにとウォーキングに出かけた。さまざまな春の花たちが、平日はこうした存在にまったく気づかぬまま、書斎にこもって仕事ばかりしていることを気づかせてくれる。

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 戻ったら葵がウンコしていた。掃除。

 午後は仕事。某案件の企画書。下書きは金曜の夜にしておいたから清書だけ、と思っていたが、まったく異なるまとめ方になってしまった。まあ、こんなもんだな。

 

 読書は古井由吉「こんな日もある 競馬徒然草(2)」、若松英輔「見えない道標(2)」(いずれも「群像」2021年4月号掲載)。前者は、成熟した文章はおもしろいが競馬をよく知らないので内容は今ひとつわからない。後者は、先月号に引きつづき遠藤周作『深い河』論と、それにまつわる思い出。評論と私小説を行ったり来たりする、不思議な作品。

 

 

群像 2021年 04 月号 [雑誌]

群像 2021年 04 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2021/03/05
  • メディア: 雑誌
 

 

 

こんな日もある 競馬徒然草

こんな日もある 競馬徒然草

 

 

 

魂にふれる——大震災と、生きている死者 【増補新版】

魂にふれる——大震災と、生きている死者 【増補新版】

  • 作者:若松 英輔
  • 発売日: 2021/02/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

深い河 (講談社文庫)

深い河 (講談社文庫)

 

 

 

『深い河』創作日記 (講談社文庫)

『深い河』創作日記 (講談社文庫)

 

 

今日の事件簿

  • 夢の中で「氷雨」事件
  • 花粉症気味だけど窓開ける事件
  • 三十分で請求書事件
  • さよなら「メレンゲの気持ち」事件
  • 久々のミズノ事件
  • パン買った事件
  • 葵のウンコは85点事件(動物病院で検便だけしてもらった)
  • おいしいシウマイ崎陽軒事件
  • 崎陽軒で枕売ってた事件(これで寝たら胃もたれしそう)

 
 
 
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