第六章「「死んだ犬を投げる」芝居」。主人公・古義人の大眩暈はその後慢性化してしまう。作家生命の危機を感じつつ、「水死小説」から離れて新聞のエッセイなどはつづけている古義人に、妹のアサから地元での演劇集団「穴居人」の高校生を対象にした演劇活動についての報告と相談についての手紙が届く。漱石『こころ』の朗読劇化、そこに「穴居人」のオリジナル演出である「死んだ犬を投げる」シーンが加わることになる。
今のところ、なぜ『こころ』なのかはさっぱりわからない。「死んだ犬を投げる」ということが何を指すのかもよくわからない。

- 作者: 大江健三郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/12/15
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