わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

佐々木敦「新・私小説論(12) 一人称の発見まで(承前)」

「群像」2017年2月号掲載。

 一人称とは何か。文学作品における語り手の一人称、日本語の一人称といった問題から、「作者と作品を切り離して読む」というロラン・バルトのテクスト論をすり抜けるように否定しつつ、佐々木は「作者0」という概念を提唱する。読者は作者のことを念頭に置きながら作品を読むわけだが、そこで思い描かれている作者像は実在の作者とは同一ではない。そしてその作者像は文学作品における語り手の設定に大きな影響を及ぼす。ちょっとややこしい概念なので、興味がある人は読むべき。…って、そんなにいないか、そんな人は。

 

 

群像 2017年 02 月号 [雑誌]

群像 2017年 02 月号 [雑誌]

 

 

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