わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

保坂和志「鉄の胡蝶の歳月の記憶に夢に掘るか」(24)

「群像」 2020年8月号掲載分、読了。

以前は語り手が過去の記憶を思いつくままに辿っていったたり大きく離れてみたり…というインプロビゼーションみたいな流れが作品をかたちづくっていたが(実際は計算づくの可能性もあるけれど)、ここ数回は新型コロナ前後の語り手の生活から過去の猫との関わりあいの記憶を大きく広げていく…という感じに変わりつつある。今後、この感じがどう変化していくのだろう。本作は激動の時代に相応しい作品だと思う。

 

 

群像 2020年 08 月号 [雑誌]

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  • 発売日: 2020/07/07
  • メディア: 雑誌
 

 

 

季節の記憶 (中公文庫)

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  • 作者:保坂 和志
  • 発売日: 1999/09/01
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カフカ式練習帳 (河出文庫)

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  • 作者:保坂 和志
  • 発売日: 2015/06/08
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猫の散歩道 (中公文庫)

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