五時三十分起床。アラームより早く目覚めたのは、今日中に緊急事態宣言が発出されることへの関心だか緊張だか、何か特別な感情のようなものが影響しているのだろうか。
仕事。某クライアントの案件を黙々と進めたが、このクライアントだけで三件が動いているので、腰を据えるというよりは臨機応変、柔軟で身軽な対応という感じ。一方で、今日の感染者数だの緊急事態宣言に関する小出しの情報だのがちょこちょこと届き、どうにも落ち着かない。
十八時、妻と軽くウォーキングへ。住宅街では人通りが少ないと感じたが、駅前はいつもと変わらない。
読書は小田原のどか「近代を彫刻/超克する」(「群像」2021年1月号掲載)。軍国主義時代に立てられた国威発揚のための彫像は物資不足で取り壊され、戦後はそこに裸婦像などの平和の象徴が立てられるという流れ、あまりにも安直な感じ。軍国主義時代は台座の上、目線よりはるか上に彫像が置かれていたものが、戦後になると目線とおなじになるという。これまたわかりやすい。一方で、彫刻家の仕事の政治との結びつきが他の芸術よりもはるかに強いこともまたよくわかる。小田原さん、今月の「美術手帖」にも寄稿しているようだ。