五時四十分起床。
朝のうちは東側のベランダの窓から陽射しがしっかり差し込んでいる。これはチャンス、と慌てて観葉植物を出し、たっぷり水を与えた。九時過ぎに引っ込めて、ベランダに水をまいて掃き掃除。最近は葵がベランダに出たがり、加えてコロコロと寝転がりたがるので、しっかり掃除しておかないと。歴代の猫たちはみなベランダが好きだった。眺めも、聞こえる音も、コンクリートの感触も、すべてが好きだったのだろう。
九時半ごろだったろうか、芝刈り機の音を100倍にしたような騒音が空から響いてきた。見上げると、某飲料会社のCMで使われている飛行船だった。飛行船とは静かに優雅にゆっくりと青空を進むものというイメージがあったが、あっという間に視界から消えた。
冷麺で昼食。ぴょんぴょん舎だったかな、妻の友人が大絶賛していたチルドのものを妻が仕上げてくれたのだが、しっかりした出汁とうま味も触感もよい麺、そして具材のキムチのいずれもが納得のレベルで、こりゃ絶賛するわな、しないほうがおかしいわな、という味。驚いた。
夕方はMXで「探偵ナイトスクープ」、その後はアマプラで「スタートレック:ピカード シーズン2」の最終回。時空モノとしてストーリーが進んでいたが、最後はしっかり宇宙モノになっていた。
石沢麻依「月の三相」(「群像」2022年5月号掲載)。面という存在の大切さ、そして地に足のついた幻想性。もしも面が意志を持ってうろつきはじめたら、という空想が、ある特殊な文化を持つ街の社会的・文化的な側面から語られるので、おかしなリアリティを帯びはじめる。