わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

今の雨に

  五時四十分起床。変わりやすい天気に一喜一憂する、そんな日がつづいている。変わりやすいという表現は適切ではないかもしれない。あくまで空模様の軸足は雨のほうにあり、そこから少し、そして時折大きく、晴れ間のほうに寄っていくことがある。今朝も身支度やら動物たちの世話やらをしていると、突然雲が切れ、明るい陽射しが差し込んだ。ああ、今日は晴れるのか、いやそんな予報ではなかった、とあれこれ考えているうちに、たちまち陽射しは消え、雲が均一に広がりはじめ、そしてパラパラと降りはじめた。

 午前中は念入りに掃除。湿度が高いせいか、動作の一つひとつが今ひとつ緩慢だ。だがいつも通りの時間で終わらせたのだから、緩慢というのは気のせいで、実際は何ごとも変わらなかったのだろう。こういった感じ方も、今の雨に翻弄されているゆえにということなのだろう。

 午後からは仕事。某案件の企画書の修正依頼があったので、連休のうちに作業することに。難儀するかと思ったが、着手してみるとそうでもない。といっても、トントン拍子で進むわけでもなく、それなりに起伏はある。

 夕方、空模様は相変わらず不安定だったのでウォーキングは見送り、エアロバイクをいつもより少し多めにやってみた。そして食後に筋トレ。まだアキレス腱が万全ではないので、逆に今の天候不良はありがたいのかもしれない。思い切り走ってしまおう、という暴挙に出ることだけはなくなる。

 

 保坂和志「鉄の胡蝶は夢の記憶を歳月を彫るか」(「群像」2022年8月号掲載)。作者自身がモデルになっているらしい主人公(というか語り手)はまったく好きになれないのだが、それでもおもしろく感じてしまうのは、時折、突然世界の真実が明かされるような感覚や、まったく知らない扉が開く感覚、現実なのに異世界のような不思議な場所にいきなりワープさせられるような感覚、そういったものに満ちているからだろう。